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2014年6月26日 (木)

アケロオスAchelous

●半人半魚の怪物
アケロオスはギリシア神話に登場する半人半魚の怪物です。
オケアノス(大洋神)とテテュスの最年長の子供(河神)と言われ、ムーサ(芸術の女神)のひとりメルポメネと交わってセイレンたちを生み、また、多くの泉のニンフ(妖精)の父となりました。

ギリシア神話では、彼はカリュドンの王女デイアネイラに求婚する存在として登場します。
大蛇や牡牛に変身してデイアネイラのもとを訪れ、しつこく婚姻を迫ったとされますが、あとから来たヘラクレスも彼女と結婚したいと思ったため、両者の間で激しいぶつかり合いが起こります。

アケオロスはさまざまな形に変身して彼と戦いますが、牡牛になったところで角の一本を取られて負け、デイアネイラはヘラクレスのものになりました。この時取られた角は、のちにあらゆる果実や財宝を無尽蔵にあふれ出させるコルヌコピア(豊穣の角)となりました。


●大河の化身
この話はいくつかの寓意を含んでいます。

まず、アケロオスはギリシア最大の大河アケロース川の化身であり、ヘラクレス=人間たちがそれを征服(修繕)して安全な川にしたということ。
彼を倒して豊穣の角を手に入れたというのは、川を修繕することによってさまざまな副産物(農産物、砂鉄、砂金)を手に入れることができたということ、です。

川の修繕がさまざまな富を生むという話は別に珍しいものではなく、日本にも八岐大蛇(=斐伊川)を退治(修繕)して宝剣・草薙の剣を生んだという話が残っています。恐らく、アケロオスの話も、それに似た話なのでしょう。

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