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2014年7月 3日 (木)

カクスCacus

●邪悪な怪物
カクスはギリシア・ローマ神話に登場する怪物、あるいは巨人です。ローマ神話の火の神ウルカヌスの息子で、本来は火の神の眷属だったそうですが、ヘラクレス伝説に組み込まれる過程で、怪物へと変じました。

ギリシア神話では、三つ首を持ち、それぞれの口から火を吐くとされ、のちにローマ市が建設されるティベリス川のアウェンティヌスの丘に棲んでおりました。
人間や家畜を襲ってはむさぼって食っていたため、彼の棲む洞窟には骨が山のように積み上がっていたとも言われます。


●ヘラクレスとの対決
そんな彼も、ヘラクレスと対決しています。

「十二の功罪」のひとつ、ゲリュオンの牛の確保を終え、帰途に就いていたヘラクレスは、ティベリス川の近くで野営します。カクスはこの牛に目をつけ、こっそりと、足跡でばれないように後ずさりさせながら何頭かを盗み、自分の住処へと運んでいきました。

朝になって、牛の数が足りないことに気づいたヘラクレスは、牛を探します。
そして、カクスの隠れる洞窟の前を通った時、周りの牛が一斉にいなないたため、彼はその場所まで来て、入り口を塞いでいた石を取り除きます。
事が露見した彼は、三つ首の口から有毒の火を噴いて応戦しますが、ヘラクレスは三つの首をそれぞれ締め上げ、絡ませて窒息させて殺します。

また別の説では、カクスの妹カカが裏切って兄と牛の居場所を教えたので、ヘラクレスはその洞窟へ向かうことができたのだと言います。
その功績で、ローマに彼女の神殿が建てられ、そこでウェスタ(ギリシア神話のヘスティア)と同じように、不滅の火が焚かれるようになったと伝えられます。



●亜種・別名など
カークス

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