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2014年7月 3日 (木)

エンプーサEmpusa

●ヘカテのしもべ
エンプーサ(エムプーサ)はギリシア神話に登場する夢魔の一種です。片脚が真鍮、もう一方の脚がろばという、出来損ないのキメラみたいな姿をしています。

女性や犬、牛や毒蛇など、さまざまな姿に変身し、冥界の女神ヘカテがタルタロス(冥界)を巡って亡者を苦しめる時、その後についていくのがこのエンプーサです。

夜になると地上に這いだし、美しい女性に変化して、旅人を誘惑して食い殺したり、あるいは女子供のところに現れて、やはりそれを食い殺したりします。一説には怯えて死んだ者の死体をあさるとも言われています。

ただ、やかましい罵詈雑言に弱く、怒鳴っていると近づかないそうです。


●中世のエンプーサ
中世に入ると、ヘカテが「魔女の女神」と考えられるようになったため、エンプーサは「女性の夢魔(サッキュバス)」、あるいは「魔女」と解釈されるようになりました。

そのため、このエンプーサの名は、悪魔学で頻繁に取り上げられ、フロベールの「聖アントワーヌの誘惑」などの作品に登場するようになります。



●亜種・別名など
エムプーサ

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