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2014年7月 3日 (木)

グレンデルGrendel

●沼地のドラゴン
グレンデルは北欧の英雄叙事詩「ベーオウルフ」に登場する怪物です。その姿はドラゴンであるとも、巨人であるとも、半人半獣の姿であるとも言われています。

彼はデンマークにあるフローズガール王の館・ヘオロット(雄鹿館)の近くの沼地に棲み、いつも館で繰り広げられる饗宴のうるささに我慢がなりませんでした。
そこで、人びとが眠りについた夜の間に、館に押し入って戦士を30人殺し、その死体を沼地まで引っ張っていってむさぼり食いました。

同じ被害が何度も続いたので、フローズガール王は安全な場所に居所を移しますが、そこにイェーアト族の英雄ベーオウルフが現れ、グレンデル退治を申し入れます。

彼は戦士たちとヘオロットの館に腰を落ち着けますが、グレンデルが現れて戦士のひとりをむさぼり食います。ベーオウルフはその隙を逃さず、この怪物と戦って致命傷を与え、その片腕を締め上げ、引きちぎりました。

フローズガール王が到着してみると、果たして怪物は大量の血を流し、ねぐらの中で事切れていました。


●母親との対決
しかし、グレンデルが倒されても安心はできませんでした。母親が復讐のためにヘオロットの館を襲ったからです。
グレンデルを倒した喜びに沸く館に、新たな敵が近づいてきていることなど知らない王たちは、盛大な饗宴を開きました。そして皆が疲れて寝静まったころ、母親が襲いかかり、屋根の垂木にぶら下がっていた息子の腕を取り返し、戦士のひとりをむさぼり食いました。

夜が明けるとベーオウルフは単身、グレンデルの棲む沼地に飛び込み、母親と死闘を繰り広げました。時折浮かぶ赤い泡に、人びとはベーオウルフの死を覚悟しましたが、しかし、彼は見事母親を討ち果たし、生還します。

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