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2014年7月 5日 (土)

メリュジーヌMélusine

●フランスの女怪物
メリュジーヌはフランスの伝承に登場する女の怪物です。メリサンドとも呼ばれるこの怪物は、頭と胴体は中世の衣装をまとった美しい女性ですが、背中にはドラゴンの羽が生え、下半身は大蛇です。
いわゆる半人半蛇の怪物なのですが、人を襲うことはなく、伝承の中ではもっぱら悲恋の対象として描かれます。


●王と妖精の子
彼女はプレッシナ(プリジーヌ)という名の泉の妖精と、オルバニー(スコットランドの一地方)のエリナス王の間に生まれた存在です。母は結婚した時、自分が出産に臨む姿を王に「決して見てはいけない」と言いつけました。しかし、王はその言いつけを破り、妻の出産を見てしまいます。
怒ったプレッシナは、生まれたばかりの娘三人、すなわちメリュジーヌ、メリオール、プラティナを連れて出奔します。

やがて成長した三人の娘は超自然的な力を身につけ、父親であるエリナス王をノーザンブリア(イングランドの一地方)の洞窟の中に閉じ込めます。
ところが、この事態を知った母は、怒ってメリュジーヌたちに呪いをかけました。こうして、メリュジーヌは毎週一回、半人半蛇の姿に変身することになりました。


●メリュジーヌとレモンダンの結婚
そんなある日、伯父を間違って殺し、出奔していたフォレ伯の子レモンダンは、水際でたわむれていたメリュジーヌを見つけ、その美しさに目がくらみ、結婚を申し込みます。
彼女は「毎週一回、土曜日に沐浴している姿を見てはならない」ことを条件に、求婚に応じます。

彼女は素晴らしい力の持ち主で、夫に数々の名誉と富、そして10人の子供を授けます。また、リュジニャン城と町、教会堂を彼のために建設しました。

しかし、ある時、レモンダンは妻が半人半蛇の姿に戻って沐浴している姿を見てしまいます。嘆き、悲しんだ彼女は、城の城壁から飛び出して永久に羽の生えた半人半蛇の姿になり、飛び出してしまいます。

その後の行方はようとして知れませんが、リュジニャンの城主が代替わりする直前、あるいは子孫の誰かが死ぬ直前に戻ってくるという話があるようです。

なお、彼女の子孫はフランス君主の祖先となったとも言われています。



●亜種・別名など
メリサンド

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