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2014年7月 6日 (日)

ウロボロスOuroboros/Uroboros

●尻尾を噛む蛇
ウロボロスは、自らの尻尾を噛む形で知られる蛇ないしドラゴンです。
その歴史は古く、古代ギリシアにまでさかのぼると言われ、「ウロボロス」という名前も「尾を食べる蛇」を意味する古代ギリシア語から来ていると言われています。

自分の尾を自分で食うという、その特殊な形態から破壊と成長、連続性、循環性、自閉性、完全性など、さまざまな意味が込められており、そのカバーする範囲は恐ろしく広大です。


●ウロボロスが象徴するもの
ウロボロスが他の怪物と決定的に違う点は、この蛇がもっぱら「象徴」的なものに使われたということでしょう。

天地創成神話やグノーシス派では、世界創造が「全にして一であること」を象徴しするものとして使われ、「無限」や「永遠回帰」「宇宙的一体性」などの意味を与えました。

錬金術では、カオス(混沌)に対立する概念として用いられ、宇宙の「永遠性」と「循環性」、あるいは創造主によって作られた「秩序世界」を表します。
また、錬金術師は、「不純なるもの(=混沌)」から「純なるもの(=賢者の石)」に回帰する手順(創造・展開・完成といった一連の動き)を表装するものとして、このウロボロスの存在を挙げました。

さらに、自己の尾を噛むという姿は、「自己生殖」「自己繁殖」を象徴します。そこから、ウロボロスに「自然の回帰性」や「両性具有」もしくは「自己再生」を読み取る学者もいます。


●ウロボロスの環(わ)
しばしばウロボロスは黒と白の二色に分けて描かれることがありますが、これは「陰」と「陽」、「男」と「女」、「明」と「暗」という対立する概念が同時に存在し、しかも調和している状態を表します。そこからウロボロスは「調和」や「逆説」を象徴することがあります。

墓石や死の場面で用いられると、「不滅の魂」ないし「魂の帰還」を表します。

また、ウロボロスをひとつの「環(わ)」として考えると、それは「囲まれた大地」もしくは「地球」「宇宙」そのものを指します。同時に逃れられない自己完結の環、転じて輪廻(りんね)を象徴します。

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